ピアノ

【よくある質問】ピアノとエレクトーン、どちらを習えばいい?

「よくある質問」第2回目は、ピアノとエレクトーンのどちらを習えばいいのかについて語ってもらいました。ピアノもエレクトーンも同じ鍵盤楽器ですが、その性格はずいぶんと違うようです。

今回の動画では 「迷ったらピアノ」という点を強く推しています。

ピアノは様々な場面で活躍できる楽器

最もメジャーな楽器であり、アコースティック楽器ながら大きな音量と幅広い表現力を持つピアノは様々な場面で活躍でき、また常に求められる楽器といえます。

動画で触れているように、学校の合唱で伴奏をしたい! という希望がある生徒さんは、やはりピアノでの伴奏になるでしょう。「エレクトーンで伴奏したいんです」といっても、そもそも学校にエレクトーンがありません(中にはあるかもしれませんが)。

音大など音楽系の学校でも、ピアノは必ず求められます。バイオリンや管楽器など鍵盤楽器以外を専攻したとしても、副科ピアノが必須となっているのが一般的。音大のシラバスなどを見ても、必ずカリキュラムにピアノが入っています。

また、保育系の学校でもピアノはだいたい必修。そこをなんとかやり過ごしても、保育士や幼稚園教諭になった後で、ピアノを避けて通ることは難しいでしょう。たとえば保育系の学部(こども学部)を擁する浦和大学のサイトには、次のように書かれています。

ピアノを弾けないからといって、幼稚園教諭の資格を取得できないということはありませんが、幼稚園へ就職する場合は、ピアノの演奏は必須条件となることが多いと言えます。多くの幼稚園で、子どもたちを前に歌の指導をしながらピアノを演奏する技術が求められますので、幼稚園で歌う機会の多い童謡程度であれば、難なく演奏できるレベルにまで到達していると安心です。

幼稚園の採用試験でピアノの実技がある場合も指摘されていますし、音楽に力を入れている幼稚園などでは、かなりの演奏技術を求められる場合があるようです。

ピアノは一般教養に近い存在

東洋経済オンラインに、気になる記事が掲載されていました。「カシオ、6万円『電子ピアノ』で販売トップの理由」という記事です。カシオの電子ピアノが売れているという記事ですが、その中にピアノの潜在人口について推計しているか所があります。

カシオ計算機楽器BU(ビジネスユニット)の松田貴生戦略部長は、「ピアノなどの楽器は、10歳まで学んだ後に辞める人が多い。子供時代にピアノを学んでいた休眠層がコロナ禍で戻ってきているケースが多い」と推測する。

総務省の社会生活基本調査(2016年)によれば、15歳以上を対象にした調査で自由時間に楽器を演奏すると答えたのは9.8%。そのうち、15~19歳は24%と割合が多く、20代以上になると年齢が上がるにつれて演奏する割合が減っていく。

ピアノ業界からは「過去に楽器をやっていた休眠層は日本の成人人口(15~64歳)の3割弱(約2000万人)はいるのではないか」という声もあがる。長く低迷する楽器市場を活性化するには、休眠層の掘り起こしが不可欠だ。

また、全国楽器協会のサイトによると(統計の出典は政府統計の 「全国消費実態調査結果」 )、全国の世帯におけるピアノの普及率は24.7%。もはや4世帯にひとつピアノがあるという状況です(電子ピアノを含む)。

参考カシオ、6万円「電子ピアノ」で販売トップの理由

ここまで普及しており、また王道ともいえるピアノを選んでおけば、まずまず無難。失敗しにくいチョイスといえそうです。

エレクトーンの魅力は?

しかしエレクトーンにはピアノと違う魅力があり、なみのおと音楽教室ではピアノの生徒さんにもエレクトーンに触れる体験をしてもらいます。人の音を聴きながら演奏する、リズムをキープするといったアンサンブルの基本はエレクトーンが教えてくれます。また、エレクトーンの世界はひとつの楽器にとどまらず広大。そこから得られる感性やインスピレーションは、ピアノとは違った音楽センスを与えてくれます。

次回、のりこ先生がその点を熱く語ります。

参考エレクトーンの魅力3選。デメリット含めて解説します

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