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リトミックの教室選びが難しい理由と、当教室のおとあそびコース

現在、リトミックという言葉は市民権を得ており、多くの人が知っています。でも「リトミックとは何ですか?」と尋ねられて、その定義を答えられる人はかなり少ないと思います。

現在日本で行われているリトミック教育は、かなり色々な内容で、教室ごとにずいぶん違います。

たとえば、リトミックでは本来講師による即興演奏を重視しますが、即興演奏以外にCDなどの音源を併用していいのかダメなのか? といった考え方にも違いがあります。

リトミック教室選びが難しい理由

リトミック教室選びが難しい理由

どちらも定評があり、甲乙つけがたい音楽教室を比較してみましょう。ひとつは井上幸子先生のNPO法人日本こども教育センター。もうひとつは最大手ともいえるヤマハ音楽教室。どちらを選んでも間違いない教室ですが、内容はだいぶ違います。

NPO法人日本こども教育センター(ドリームミュージック)

理事長の井上幸子先生は、米国ダルクローズ音楽学校で3年間リトミックを学び、ダルクローズの弟子であるヒルダシュースーター氏に師事。ダルクローズの教えに忠実な傾向があり、CD音源ではなく講師の即興演奏が重要という立場

ヤマハ音楽教室

主にCD音源を利用し、場合により講師の即興演奏も併用。CD音源はアレンジのクオリティーもレコーディングもハイレベルで、ひとつひとつの楽曲にリトミック要素を盛り込み世界観もすぐれている。ただし「リトミック」という名称は使っていない

「では、このどちらがいいの?」と聞かれても、なかなか答えられません。どちらも素晴らしい音楽教育をしており、どちらが優れているか判断することはできません

ただ、世の中には「リトミックと名乗っているけど、それはいいのかな?」と思わされる事例もあります。たとえば、CD音源を流しっぱなしにして、それにあわせてレッスンを進める教室もあるそうです。そうなるとリトミックとは別物になってしまいますので、混乱を招きそうです。とはいえ、それで生徒が楽しんで通えるのであれば、その教室を選ぶ価値は十分あります(リトミックという名称とは別問題として)。

このように、「リトミックとは何か?」という定義があやふやになっており、いろんなリトミックが存在してしまっていることが、リトミック教室選びを難しくしています

リトミックの起源

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この章は背景説明なので、読み飛ばして次章へ進んでもOKです

リトミックはもともと作曲家であり、音楽教育家であったエミール・ジャック=ダルクローズによって考案されました。ダルクローズは1865年にウィーンで生まれ、1950年にスイスのジュネーブで亡くなっています。1892年にジュネーブ音楽学校の教授となった後に、リズム教育の必要性を痛感したことからリトミックを考案しました。

ダルクローズが残した書物は少ないといわれており、実際わたしたちが日本語で読める文献は限られています。そのひとつ『リズムと音楽と教育』(全音楽譜出版)によると、ダルクローズがリトミック教育において「リズム」を重視していたことがわかります。それは現在、ほとんどのリトミック的な音楽教育に受け継がれています。

即興演奏の重要性についても随所で語っていますが、19世紀後半から20世紀初頭に書かれた論文という点を考えると、ダルクローズはCDやMP3音源を知らずに書いたはずです。ですから21世紀の現在、ダルクローズが語っていることがすべて正しいとも言い切れない状況です。

そして、そういう限界があるからこそ、ダルクローズのリトミックを現代的にアレンジする人が多く、アレンジの仕方によって徐々に混乱する状況が生まれているのかもしれません。

では、リトミック教室をどうやって選ぶのか?

では、リトミック教室をどうやって選ぶのか?

上で述べたように、日本でリトミックという言葉は混乱して使われていますし、教室ごとにずいぶん違う内容になっています。

教えている内容がバラバラですから、お子さんにリトミックを学ばせたいと考える保護者の方は、体験レッスンやレッスン見学のときに「このリトミックでいいのか?」と考える必要があります。1~2歳のリトミックでは保護者の方の付き添いも必要で、一緒に受講することになりますから、そこも考慮しておいた方がよいでしょう。

理想の教室があって通わせたくても、通い続けるのが難しいほど遠かったりすると疲れてしまいそうです。レッスン内容によってはお子さんに向いている、向いていないという違いもありそう。レッスン内容がお子さんと相性がよくて、しっかり聞いて対応できるかなども、教室見学で見ておきたい点です。

リトミック教室選びは、見学や体験レッスンで見極める必要あり

当教室の場合

当教室の講師は、長年ヤマハ音楽教室のシステム講師を務めてきました(1~2歳コースも担当)。上述したように、ヤマハ音楽教室は質の高い独自のCD音源などを用意しており、そういった音源と即興演奏を併用しています。ちなみにヤマハは1~2歳児のコースをリトミックとは名乗っていません。

実はその後、井上幸子先生のNPO法人日本こども教育センターが実施する、リトミック講師養成講座を受講し、リトミック上級認定講師の資格も取得しています。井上幸子先生はダルクローズの孫弟子なので、曾孫弟子か夜叉孫弟子くらいに相当するかもしれません。

無料体験レッスンのお申込み

ダルクローズ的なリトミックと、そうではない音楽教育。どちらにも捨てがたいよさがあります。

当教室の場合は個人レッスンなので、保護者様のご相談により、お子さんに合わせてレッスン内容を決めていくこともできます。

当教室のリトミック(おとあそびコース)にご興味がある方は、ぜひ無料体験レッスンでご確認ください。

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