ウクレレ

50年前の鍵盤ハーモニカをOH。スズキメロディオンA-32

2020年6月19日

うちは昨年5月に中古で購入した古い一戸建て。リフォーム前提で購入したボロい室内には、数々の残置物(売買契約書の特約に所有権放棄をうたって捨てていかれた物)がありました。大抵の物は環境美化センターで捨てましたが、中には捨てきれずに迷う物も。このメロディオンA-32もそのひとつです。

鈴木楽器製作所のサイトによれば、この機種は1967年から1973年にかけて販売されたモデルのようです。ビートルズでえば「All You Need Is Love」を歌っていた時代です。サイトでは、「現在の主流となる32鍵メロディオンの第一号モデル。」と短く紹介されています。それほど目立つ扱いではない機種ですが、歴代のメロディオンが並ぶ中でも、デザイン的にはいちばんカッコいいと思います。

もったいないので分解清掃して、演奏できるようにしてみました。

メロディオンの歴史 | 鈴木楽器製作所

外装バラしはネジ4本でOK

ネットの先達を参考に、ざっくりバラして内部を清掃してみることにしました。あわよくばピエゾピックアップを仕込めるスペースがないかもチェックします。分解はネジ4本外せばOKでした(メロディオンの機種によってはネジ6カ所とも)。

写真のように左右のパーツを外して底面カバーを外すと、内部が明らかになります。鍵盤がついている部分以外のパーツは、なくても音が鳴ります。鍵盤部分をひっくり返し、裏側のパーツを外すと、金属製のリードが並ぶ様子がわかります。

今回はこれ以上分解していません。リードに触れると音程が変わるかもしれず、またリードの調整には特殊工具が必要らしいためです。本当はリードを固定する金属パーツにさびが目立ち、清掃してみたかったのですが、今後の課題としました。


リードのアゲミ調整、リード調律などの通常メンテナンスが可能なメロディオン用修理工具セット。通常メンテナンスの仕方を解説した説明書も付属しています。

メロディオンA-32とは?

50年前のメロディオンを分解してみて、丁寧に作られた楽器だなということがわかりました。リードは1本1本手作業で調整した跡があります。おそらく調律……というか音程を合わせる作業を行った跡だと思います。昔の楽器なので、安い機種でも外装が金属で、雰囲気も抜群。カラーリングも一周回って今見たらカッコいいグレーです。MAZDA 3 Fastbackを筆頭にグレイッシュカラーの自動車が流行っていますが、A-32は50年前からグレイッシュカラーだったのです。

ただ、これだけ古い機種だと内部のプラスチック部品が劣化しており、改造や長期使用に耐えられるかは疑問。今後の課題としてA-32をエレアコ仕様に改造する予定ですが、その過程で耐久性が明らかになる可能性も。いずれにせよ、本格的に鍵盤ハーモニカを演奏するなら、最新機種が安心だと思います。このスタイルを楽しみつつ、まったりいくなら、A-32はヤフオクで1000円くらいから買えます。

試奏してみた動画は以下に。

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