ベーシストの安田陽さんが主催する「親子ジャズ」Vol.5を聴きにいってきました。3歳の息子連れで行ける、ありがたいコンサート。本当は子供向けですが、普段チビ連れでライブに行けない大人たちも盛り上がれるお得なイベントでした。
安田さんいわく「子どもたちがクラシックに触れるためのイベントはいろいろあるけれど、ジャズに触れるイベントが少ないのでやってみたいと思った」とのこと。会場に足を運んだ2歳ぐらいの小さい子どもたちもジャスのスタンダードナンバーを真剣に聴いており、このイベントを開催する意味は大きいのではないかと思います。

場所はライブハウス「グルーヴ」 (沖縄県浦添市勢理客)で、料金は大人1500円(+1ドリンク)、子どもは何人でも無料という太っ腹な設定。聞き終わった後に感じたのですが、何人でも無料はやめて「2人まで」とかの制限を付けてほしい気がします。できるだけ赤字にならないよう、長く続けてほしいイベントだからです。
内容をイベント特設ページから拾ってみると、目の前の生演奏を体感し、楽器に触ってみて、みんなで即興演奏をする……。実際のところも、そんな内容でした。子どもたち全員参加の即興演奏は、三三七拍子をテーマ(?)に、途中からそれぞれ好きな風に楽器を鳴らしまくり、最後にまた三三七拍子に戻るという構成。原始時代に人類が初めて行ったセッションは、こんな感じだったかもしれません。

このセッション、大人もみんな楽しかったんじゃないかと思います。その証拠に次の曲(What A Wonderful World)では、お客さんできていたはずの林ユージ氏がピアノを弾き、ソロまでとってから客席に帰って行きました。
さて、バンドのメンバーはMario(サックス) 、城間和広(ドラム) 、石原守次郎(ギター) 、安田陽(ベース)の各氏。曲目は「さんぽ」「In A Sentimental Mood」「Confirmation」「Fly Me To The Moon」「What A Wonderful World」「St. Thomas」。スタンダードナンバーが多く、大人は楽しめました。子どもたちにはもう1曲か2曲、おなじみの曲のジャズアレンジを聴かせてあげてもいいかなぁという気がしました。そうしたらもっとチビたちが食いついたかもしれません(現状でも、だいぶ食いついていましたが)。

それから、驚いたのがゲストボーカルのNazさん。ナタリーによると、昨年8月にリリースされた、冨田ラボの両A面シングル「OCEAN feat.Naz / パスワード feat. 長岡亮介」に参加し、歌唱力が高く評価されていたそうです。そしてファーストEP「JUQCY」が7月24日にリリース予定。まだ19歳だそうですが、彼女が歌い出すと空気が変わるような存在感があり、日本どころか今後世界を舞台に活躍する可能性も。そんなすごいシンガーに出会えたのも収穫でした。
「JUQCY」収録曲は、White Lie(作詞:Kento NAGATSUKA / 作曲:Ayatake Ezaki)、 Clear Skies(作詞:Lori Fine / 作曲:Keiichi Tomita)、Rain Wash(作詞・作曲:Naz)、Fare(作詞・作曲:Naz)、These Boots Are Made for Walkin'(Nancy Sinatra Cover)(作詞・作曲:リー・ヘイズルウッド / プロデュース&編曲:Ayatake Ezaki)。