佐藤哲也隊長をご存知ですか? 知らない、という方のほうが多いと思いますが、僕たちの周りでは有名人。航空自衛隊南西航空音楽隊の隊長で、ビッグバンド編成の楽団を指揮しています。
佐藤隊長は青森県三沢市出身。いかにも航空自衛隊と縁のありそうな土地に生まれ、平成元年に航空自衛隊に入隊。平成13年に幹部任官。そのタイミングでトランペット奏者から指揮者に転向して、いくつかの異動を経て、南西航空音楽隊の隊長に就任。
実は隊長になってからしばらく後、数年前に異動で内地に行かれてしまい、その時には身の回りで「隊長ロス」という言葉がはやったほどです。しかし、昨年の7月にまた沖縄に帰ってこられ、ふたたび南西航空音楽隊の隊長になったのです。そんな佐藤隊長のパフォーマンスは、次の動画でわかるはず。
国家公務員でありながら、このダンスのキレ! そしてヴァイブス! 佐藤隊長が指揮を執る南音隊は、ほかの指揮者の時よりも間違いなくいい感じのノリがあるのです。もちろん、ほかの隊長がダメだったというわけではなく、ビッグバンドでノリのいい曲を演奏することが多い南音隊に、佐藤隊長がぴったりだ、ということだと思います。ほかの隊長の時代は、吹奏楽っぽくなってしまったり(もちろん曲やシチュエーションによってはそちらが適しているケースもあるでしょう)、正確な演奏過ぎて単調になってしまったり(これも時と場合によっては、そちらが適していることもあるでしょう)。
さて、南西航空音楽隊が定期的に開催しているコンサートは主に2種類あります。定期演奏会と、ファミリーコンサート。今回はファミリーコンサートなので子ども連れOK、ちょっと騒いでもしゃべってもOK.なんなら子どもたちが歩き回っていてもOK。で、どんな演奏だったかは、こちらのビデオで……。
南西航空音楽隊 第30回ファミリーコンサートの演目はこんな感じでした。
第一部
芭蕉布
童神
てぃんさぐぬ花
第二部
キャリオカ
パプリカ
Spanish Hustle
第三部
OMENS OF LOVE
TAKARAJIMA
Twilight in upper west
安里屋ユンタ
Birdland
特に印象に残ったのは、安里屋ユンタとキャリオカ、Spanish Hustleでした。安里屋ユンタは音楽隊オリジナルのアレンジだそうですが、もともとのテーマを残しつつビッグバンドらしいカッコいい感じに仕上がっており秀逸。残念ながら、この曲の途中でZoom Q2nの電池が切れたので、ビデオがありません……。しかし、この曲以外のアレンジもよく、数年前よりバンドとしてパワーアップしたような気がしました。

「自衛隊のバンドかー。ノリ悪そう」と思っているあなたは、次回のコンサートに行ってみましょう。最後にスタンディング&手拍子をしている自分に気が付くはずです。しかも無料です。