ウクレレは独学できます。しかし大手楽器メーカーの調査で「楽器習得には挫折の危険が2回おとずれる」ことがわかっています。
米国Fender社による調査- 3か月で挫折する人が多い
- 1年めで挫折する人も多い
つまり「最初の3か月をどう練習するか?」という始め方が超重要。
Fenderの調査によれば、1年のカベを越えた人は、楽器演奏が一生の趣味になることがわかっています。
ウクレレを独学するメリット・デメリット

ウクレレは数ある楽器の中でも習得しやすく、やさしい楽器です。そこで、楽器経験のある方なら「完全独学」でも十分学ぶことができます。
独学のメリット・デメリット
楽器経験あり | 楽器経験なし | |
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独学のメリット | お金がかからない 自分のペースで練習できる | |
独学のデメリット | 細かい技術の習得が難しい | 小さなことが「わからない」と立ち止まると、そこで挫折しがち |
しかし、楽器未経験の人だと心配なのは「わからない」と悩んだ時につまずいてしまうこと。そこで、未経験からウクレレをはじめる場合は「不明点を誰かに聞ける」という環境が大切です。
3か月で挫折する理由は小さなことで「わからない」とつまずくこと。
これについては後ほど詳しく説明しますが、Q&A無制限のウクレレ通信講座があります。まわりに教えてくれる先輩がいない場合は、こういったものを活用してみてください。
通信講座について詳しく知りたい人は、以下の記事も参考になります。
楽器未経験でも独学できる通信講座の記事
ウクレレの通信講座を6つレビュー !|関連記事
ウクレレを独学する効果的な流れ

ウクレレを練習するスケジュールは、多くの教材で共通しています。最初に弾き語り(歌いながらの伴奏)をマスターし、3か月めくらいでソロの演奏にチャレンジする流れです。
独学3か月の流れ
~1週間
ウクレレの基本を学び、1曲目をマスター。コードを4つほど覚える。
~1か月
簡単な曲なら自由に弾き語りができるようになる。コードを10~20くらい覚える。
~2か月
少し難しい曲の弾き語りに挑戦。かなり自由に弾けるようになり、あとは好きな曲に挑戦していく段階。
~3か月
ソロ弾きに挑戦し、簡単な曲をソロで演奏できるようになる。アルペジオなど高度な弾き語りもマスターする。
多くの教材では、このようにステップアップしていきます。
ウクレレは1か月で弾けるようになる

実は、当社で実施したアンケート調査の結果でも65.7%の人が「1か月以内に弾き語りができた」と回答しています。
そこからも、ほとんどの教材・通信講座のカリキュラムが「1か月で弾き語りの基礎を学ぶ」となっていることは理屈にあっているといえます。
また、多くのウクレレ通信講座では「3か月かけて少し高度な弾き語りや、簡単なソロ弾きをマスターする」というカリキュラムを組んでいます。つまり、3か月かければウクレレがある程度自由に弾けるようになるわけです。
しかし「3か月または1年で挫折する人」が多い

楽器メーカー大手のフェンダー社(アメリカ)の調査によって、3か月で挫折する楽器初心者が多いことがわかっています。
つまり、3か月しっかり練習して「自由に弾き語りできる」「ソロも少し弾ける」というレベルまで到達できる教材がないと、ウクレレ独学は失敗しやすいといえるでしょう。
まずは「3か月のカベ」を乗り越えましょう。いい教材があれば大丈夫です。
また、3か月のカベを乗り越えた後は1年でやめてしまう人が多く、1年のカベを超えた人は楽器演奏が一生の趣味になることがわかっています。
3か月と1年のカベを意識すれば、ウクレレをマスターできるということです。
Study: 90% Of New Guitarists Abandon The Instrument Within A Year Of Starting
3か月のカベを超えて独学できる教材・教本

フェンダー社調査によって、3か月のカベを超えてウクレレを練習すれば、挫折の可能性が小さくなることがわかりました。しかし「最初の3か月」を乗り越えられる教材とは、どんな物なのでしょうか?
わかりにくい教材は挫折の原因になりがち

最初の3か月についていえば、やる気があるのに挫折する理由はたった1つです。
どう弾いたらいいかわからなくてやめてしまう
入門レベルで挫折してしまうのは、これが最大の原因です。
そこで、
ウクレレ独学が成功する条件- とにかくわかりやすい教材を見つける
- 不明点は残さず質問し、教えてもらうこと
この2点を解決すれば、最初の3か月で挫折することはなくなります。
実は、筆者も中学時代にウクレレに挫折しました。しかし、高校時代に入部した軽音学部でギターやウクレレを弾けるようになりました。
わからない点を教えてくれる先輩がいたからです。
先輩(=不明点を解決してくれる人)の存在はかなり大きいと感じます。
先輩のかわりに「何でも教えてくれる」教材とは?

身近に教えてくれる先生や先輩がいない場合は、古川先生のウクレレ講座をおすすめします。
- 動画が非常にわかりやすい
- LINEやメールで質問し放題
この2つの条件が揃っているので、楽器初心者であっても3か月のカベを越えることができるからです。
プロ中のプロが弾き方を解説し、動画編集のプロフェッショナルが映像編集を行っています。一般のYouTube動画とはまったく違うわかりやすさが特長です。
筆者も受講してみましたが、ていねいでわかりやすい解説に驚きました。
元々はDVD講座ですが、現在はスマホやパソコンを使ってオンラインで動画視聴することもでき、いつでもどこでもウクレレを学べます。
楽器セットもありますが、最近値上がりしたので、楽器は別に購入するのがベストです。
1つあげるとすれば、以下の記事で詳しくレビューしているEnya EUS-25Dがおすすめです。たった7000円で買えるとは思えないクオリティーに驚かされました。
Enya EUS-25D自腹レビュー!|関連記事
教えてくれる先輩がいれば教則本だけでもOK

一方、身近にウクレレを教えてくれる(疑問に答えてくれる)先輩がいれば、教則本での独学も可能です。
「はじめよう!ウクレレ」は、移り変わりの激しい出版業界で2005年から販売されているウクレレ教本の名著です。あのキヨシ小林氏が執筆し、ヤマハミュージックメディアが販売しているというところからも、この本の安定感がわかりますね。
ただし、内容はすばらしいのですがDVDなどは付属していません。
- 楽器経験がある
- 信頼できる先輩が教えてくれる
こういった条件が揃ったとき、最強のウクレレ教則本になってくれます。
筆者もこの本でウクレレを学びました。今読んでも名著だと思います。

練習曲がキヨシ小林さんの美しいアレンジなので、日々のウクレレ練習がすごく楽しくなりました。
近くのウクレレ教室に通うデメリットと回避方法

ここまで読んで、もし「独学は自信がないから教室に通おうかな」と思っている場合、注意点があります。
現在、全国的にウクレレ講師のなり手が不足しています。「趣味を生かして会社帰りにアルバイトしよう」という求人広告が出されるほどで、大手のウクレレ教室も「生徒はいるのに先生が足りない」という状態にあります。
趣味で教えられると、ちょっと不安ですね。
ピアノ教室のように音大を出た先生が教えてくれる……とは限りませんから、ウクレレの先生のレベルはバラバラです。いい先生はすばらしいのですが、中には微妙な先生も……。
そこで、教室に通う場合であっても、最初の3か月間は通信講座で学ぶことをおすすめします。現在日本で受講できる通信講座は6つありますが、大半は有名な講師が講座を担当しています。
通信講座でもウクレレ教室でも、最初の3か月でやることは同じですから、それなら通信講座で確実に基礎を身につけるのが安心です。
通信講座で基礎を学んでから、ウクレレ教室を探してみてください。先生を見る目が肥えているはずです。
ウクレレの通信講座について、より深く知りたい場合は以下の記事が役に立ちます。
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関連記事「ウクレレ通信講座」を7つレビュー !実際に受講したコメント付き
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1年のカベを超えるなら「ワークショップ」もおすすめ

通信講座・DVD講座で3か月の壁を越えた後、独学することは十分できます。古川先生のウクレレ講座などで3か月練習すると基礎はだいたいできています。あとは苦手なポイントを克服すればいいだけです。
そんな時、ワンテーマで受講できるワークショップは効率的な練習方法です。先生がよければ1時間や90分のレッスンでも、たくさんのことを学んで帰れます。
写真はヒューマンアカデミー「たのまな」のウクレレコミュニケーター養成講座を担当する今井愛彦先生のワークショップ。
筆者が参加した時は、まったくの初心者でも参加できる「クレイジーG」のワークショップでした。
今井先生は、レベルがまちまちの生徒たちに目配りしながら、すべての生徒に的確なアドバイスを続けていました。「プロはすごい!」と感じた事を覚えています。
ウクレレコミュニケーター養成講座|公式サイト
また、ウクレレのワークショップについては以下の記事で詳しくレポートしています。
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関連記事ウクレレのコツを教わるワークショップ 体験レポートとおすすめ開催情報
続きを見る
近くにいい教室が見つからない場合、ワークショップをうまく活用するのがおすすめです。
ウクレレが上達する練習方法。5分でもいいから毎日弾く

ウクレレに限らず、楽器初心者にとって大切なのは「毎日少しずつ練習する」こと。
まとめて2時間練習するよりも、1日30分くらいの練習をコツコツ続ける方が効果的です。余裕がない日は5分でもいいのでウクレレに触るようにしましょう。
たとえば、上の動画のようにカノン進行を繰り返し弾くのもいい練習になります。
カノン進行は循環コードなので、延々と弾き続けられます。これを毎日5分弾いてみるのもおすすめです。
|C |G |Am |Em |F |C |F |G |
Cのカノン進行は上のようなコード進行です。コードダイヤグラムは以下の通りです。

毎日弾いているとだんだんコードチェンジがなめらかになっていくので、ぜひぜひ試してみてください。
その他のウクレレ基礎練習については、以下の記事が役に立ちます。
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関連記事ウクレレ初心者向けの基礎練習&運指トレーニング。しばらく続けると指が動くように!
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安くてもしっかりしたウクレレを選ぶ

「ウクレレが上達しない」と悩んでいる人は、使っているウクレレを見直してみてください。安すぎるウクレレにはいろいろな問題があり「弾きにくい」と感じる事があります。
弾きにくい原因としては……
- 弦高が高すぎたり低すぎたりする
- ネックがそっている
- ペグの精度が低くチューニングが合わない
- フレットの処理が甘く運指をさまたげる
- 全体の重量バランスが悪い
などが考えられます。
2万円前後でしっかりした国産ウクレレが買えますし、予算1万円であっても海外産の良質なウクレレが手に入ります。
もし数千円のウクレレを使っている場合は、思い切って「最低限ちゃんとしたウクレレ」に買い替えてみるのもひとつの手です。
1万円・2万円・4万円のおすすめウクレレ
最初の1年間の練習を支えてくれる相棒なら、1~4万円のウクレレで十分です。1万円なら外国産(中国やインドネシアなどで製造)の比較的良質なウクレレに手が届きます。




この3機種はいずれもソプラノサイズで、評判のいい人気機種。KALAはアメリカブランドでもっとも有名なウクレレメーカーの1つです(製造はアジア)。Famousは老舗の国産ウクレレメーカーで、最も低価格なFS-1シリーズは超人気機種となっています。
フジゲンのPupukeaなら国産で、オール単板。長く愛用できるいいウクレレです。
こういったモデルの中から選べば「ウクレレが弾きにくいから上達しない」と後悔することがなくなります。
ウクレレの選び方について、詳しくは以下の記事で紹介しています。
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関連記事ウクレレ初心者セットのおすすめ15選と買うなら楽天が安心な理由
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アクセサリーはチューナーとケースがあればOK

ウクレレ初心者セットを選ぶ時、何か「いろんなものがたくさん付いてきた方がいい」と感じてしまいますが、実は必要なものはあまり多くありません。
最低限チューナーとケースがあればOK。あとは必要に応じてストラップを用意しておけば十分です。
チューナーは1000円くらいのものでOK

ウクレレはのチューナーは1000円位のものでも問題ありません。クロマチックタイプのクリップチューナーがおすすめです。
クロマチックチューナーというのは、ウクレレ専用でなく全部の音がとれるタイプのチューナーです。
1つあげるとしたら、以下のようなモデルがおすすめです。

これで十分! あまり高い物を買う必要はありません。
ケースは1cm以上のパッドが入っているものを

Pupukeaなどはセットのケースであっても比較的しっかりしており、別途買い求める必要はありません。しかし、布だけのペラペラなケースの場合、ウクレレを保護する性能がありません。
そこで、安くてもいいので1cm以上のパッドが入っているケースを用意しておくと安心です。
ウクレレはどこにでも持ち出せる楽器なので、外で弾く機会も多く、ケースはちょっといいものを揃えておくといいでしょう。

立って弾く可能性があればストラップも便利

ウクレレのストラップには2種類あります。ギターと同じく肩からかけるショルダーストラップと、ネックレスのような形状でウクレレをひっかけるタイプ(ネックストラップ)。
あまりストラップが必要でない人は、価格も安くじゃまにならないネックストラップを用意しておくと、いざという時役に立ちます。バンドを組むなど、立って演奏する機会が多い人はショルダーストラップがおすすめです。


ショルダーストラップは目に付きやすいので、柄がかわいいものを選んでください。
まとめと独学する時のおすすめ教材

この記事をざっくりまとめると、要点は2つありました。
- ウクレレは独学できる
- ただし3か月と1年のカベを越えられる教材が重要
特に最初の3か月で挫折する人は多いので、この時期をしっかり乗り越えられる教材を用意しましょう。古川先生のウクレレ講座(通信講座)なら、半永久的に疑問点・不明点を質問できるので、確実に3か月の壁を越えることができます。
古川先生のウクレレ講座に限らず、ほとんどのウクレレ通信講座では、3か月程度の受講期間で以下のような技術をマスターします。
- ウクレレの基本
- ウクレレで伴奏(弾き語り)する
- 簡単なソロ弾きをマスターする
ここまでできれば、あとは自分で「こんな曲を弾きたい」というイメージができ、独学を続けることができます。
しかし、独学では何かにつまずくこともあります。そんな時は、受講したいテーマで学べる単発のワークショップがおすすめです。
一般にワークショップは参加費が3000円前後(高くて5000円くらい)の場合が多く、お財布と相談しながら時々受講することで、より効果的にウクレレを独学できます。
ウクレレのワークショップについては、以下の記事で詳しく解説しています。
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